5枚のフィルターで広げるモノクロ撮影。
Sony IMX676モノクロセンサーを搭載するAE676Mと、1.25インチフィルターを5枚装着できる電動フィルターホイールAFW-miniの固定セットです。撮影中にカメラを外さず、使用するフィルターを切り替えられます。
AE676Mは7.07 × 7.07 mmの正方形撮像面を持つ多用途カメラ。AFW-miniは厚さ20 mm、質量340 gの小型ホイールです。セットにはLRGB/SHOなどの撮影用フィルターは含まれません。必要な波長と1.25インチ規格に合わせて別途選んでください。
セットはAE676MとAFW-miniの2点
AE676Mはモノクロ撮影用カメラ、AFW-miniはフィルターを電動で位置決めするホイールです。カメラ側で撮像し、ホイール側で光路に入れるフィルターを選びます。
メーカーが掲載するAE676M+AFW-miniの接続例は、チューブとアダプターを介する方法、カメラ上部リングを外して直接つなぐ方法、リングを交換してつなぐ方法の3通り。必要な接続部品とバックフォーカスは実際の光学系で照合してください。

7.07 mm角のIMX676モノクロセンサー
AE676MはSony IMX676を採用し、3536 × 3536画素、2.0 µmピクセルの正方形撮像面を持ちます。太陽面・月面のモザイクや円形に広がる対象の構図を取りやすい形です。
カラーフィルター配列のないモノクロセンサーなので、撮影対象に合わせてL/R/G/Bや狭帯域などのフィルターを選び、各波長の画像を取得できます。最終的な色合成には撮影と画像処理が必要です。

Hαから近赤外域までの感度
メーカーはAE676Mの600~750 nm域での高い相対応答と、800 nmを超える近赤外域の感度を紹介しています。Hαを含む輝線や近赤外の撮影に使うフィルターを検討する際に、分光応答曲線を確認できます。
保護窓は両面ARコーティング仕様とされ、メーカーは400~1100 nmの透過を説明しています。ただしフィルターごとの実際の透過率、光学系の近赤外透過、撮影地の条件で得られる信号は変わります。

磁着式ファンを使い分ける冷却
AE676Mは背面に取り外し式の磁着ファンモジュールを備えます。メーカーはファンを外す恒温モードで外気温より最大5°C低い冷却、装着した軽冷却モードで最大20°C低い冷却を案内しています。いずれも周囲温度・通風・設定に依存する公称値です。
長時間露光では冷却条件をそろえてダークフレームを取得すると、撮影画像との整合を取りやすくなります。冷却性能だけでなく、ファンの有無と温度設定を記録しておくと、次回の撮影条件も合わせやすくなります。

12-bit ADCとROI時のフレームレート
メーカー表ではUSB 3.0接続時、3536 × 3536の全画素で12-bit 16 fps/8-bit 31 fps、1760 × 1760では12-bit 31 fps/8-bit 61 fps。USB 2.0時は同じ順に1.5/3 fps、3/6 fpsです。画素数、ビット深度、接続方式をそろえて比較してください。
ハードウェアROIで撮影範囲を狭めるとフレームレートを上げられます。メーカー説明の最大993 fpsは低解像度・8-bitモードの値で、全画素の速度ではありません。

5スロットを340 gの小型ボディに
AFW-miniは1.25インチのフィルターを5枚収めます。ホイール本体は厚さ20 mm、質量340 g。小型のAEシリーズ撮影系に加わる重量を抑える構成です。
スラストベアリングと深溝玉軸受を組み合わせた支持構造を採用。メーカーは位置決め精度を高めるため一方向回転を推奨しています。フィルターの装着状態と回転時の干渉は組み立て後に確認してください。


望遠鏡側の接続と遮光
AFW-miniのメーカー図には1.25インチ差し込み、M42、M48側への接続例があります。1.25インチ用ホルダーには挿入部がフィルターホイールに当たりにくいストッパーが設けられています。使用する鏡筒側のネジ規格、差し込み長さ、有効バックフォーカスを確認してください。
ホイールは外光が入りにくい密閉構造で、フラット撮影時の迷光を抑える設計です。AFW-miniの寸法図はM42 × 0.75の接続と本体厚20 mmを示しています。


撮影系の寸法を図で確認
AE676M本体とAFW-miniの寸法図を並べました。AE676Mの筐体径はØ65 mm、ホイール本体厚は20 mmです。図面内の矢印やネジ表記を見ながら、撮影系の必要なスペースを確保してください。
フィルターホイールを追加すると光路長が増えます。カメラの接続リングや鏡筒側アダプターの選択で総バックフォーカスが変わるため、鏡筒・補正レンズの指定値を優先します。


低温時のフィルター切替
AFW-miniはステッピングモーターとテンションをかけた駆動機構を備え、切替速度を2段階から選べます。メーカー公称の一周時間は通常速度6秒、低速12秒です。低温や重いフィルターの組み合わせでは低速設定を選べます。
カメラとホイールはそれぞれUSBで制御します。対応ソフトウェア、ケーブルの取り回し、電源供給と結露対策を撮影前に確認してください。

セットと主な仕様
| セット内容 | AE676Mモノクロカメラ+AFW-mini電動フィルターホイール |
|---|---|
| 撮影用フィルター | 含まれません。1.25インチ規格を別途選択 |
| AE676Mセンサー | Sony IMX676 Mono、3536 × 3536画素、2.0 µm |
| AE676M撮像面 | 7.07 × 7.07 mm(1/1.6型) |
| AE676M ADC/接続 | ネイティブ12-bit/USB 3.0 Type-C |
| AE676M全画素fps | 12-bit 16 fps/8-bit 31 fps(3536 × 3536、USB 3.0) |
| AFW-mini | 5 × 1.25インチスロット、厚さ20 mm、質量340 g |
| AFW-mini接続 | メーカー寸法図:M42 × 0.75 |
| AFW-mini切替速度 | 一周6秒(通常)/12秒(低速)、メーカー公称 |
太陽を撮影する場合、AE676MやAFW-miniだけでは安全に減光できません。鏡筒前面などに用途に適合した太陽観測用フィルターを正しく装着し、適切な安全手順を守ってください。撮影用フィルターは別売です。必要な波長・枠規格とバックフォーカスを照合してください。