【新機能紹介】天体観測用ツール:Gravity Astro ツールボックス

【新機能紹介】天体観測用ツール:Gravity Astro ツールボックス

天体写真にはターゲットを決めるにはかなり悩ましいです。

今夜はどの天体が良さそうか、何時に高くなるのか、月の影響はどれくらいか、手持ちの焦点距離で画面に収まるのか。さらにモザイク撮影をするなら、分割数や重なり率を決めて、機材側に入力できる形で出力する必要もあります。

そこでGravity Astro ツールボックスは、この「迷いがちな準備」を一つの流れにまとめるためのツールです。

ツールボックスへ

このツールは現在二つ機能があります:

 今夜の条件に合うターゲットを絞り込む「今夜のおすすめ観測対象」

 星図上で画角を確認し、構図決定モザイク計画出力まで行う「スカイサーベイ」

のツールボックスは、天体写真愛好家Imm Gary氏とGrapeotの長年の成果の上に成り立っています。Gravity Astroはそれぞれの成果を尊重し、ご本人の同意を得たうえで、より使いやすい形に整理実装し直しました。

 

「今夜のおすすめ観測対象」で撮りやすい天体を選ぶ

Imm Gary 氏は約10年前から、撮影ターゲットを絞り込むための天体カタログ作りに取り組み、膨大な整理結果をオープンに公開してきました。(引用元:https://www.garyimm.com/

Gravity Astro ツールボックスの「今夜のおすすめ観測対象」は、そうした公開成果を基に、観測地・日付・月の条件など“今夜の現実”に合わせて使いやすくすることを目指して作りました。このツールの良いところは、ただ天体が並ぶだけではなく、なぜ今夜おすすめなのかが同時に見える点です。

天体の高度変化、南中、月との距離、撮れる時間など、撮影の成否に直結する情報が一緒に表示されます。

1. まず観測地と日付を設定する

 ここがズレると、高度曲線可観測時間推薦順位が全部ズレます。遠征ならGPS取得、自宅なら手入力でOKです。

2. フィルターで候補を絞る

 フィルターは多いですが、主にこの三つでたいだいターゲットが絞られます:

 - 最低南中高度:高いほど撮影しやすい(地平線の障害物大気の影響を避けやすい)

 - 最低評価点:今夜の条件に合う天体に寄せられる

 - 角サイズ:手持ち機材の画角に合う天体に寄せられる

3. 月距と可観測時間から可観測性を計算

 月が明るい夜は、月から離れたターゲットを優先するだけでも背景が締まりやすくなります。また、本ツールでは今夜の撮影時間によりターゲットの絞り込みも可能です。

 

「スカイサーベイ」で構図を決め、必要ならモザイク計画を出力する

「スカイサーベイ」は、Grapeot 氏の強い問題意識と技術的挑戦から生まれた成果が核になっています。Grapeot 氏は約5年前、「既存の星図ソフトでは、星雲などの暗い対象がほとんど載っていない/見えない」という課題を強く感じ、独自に全天の撮影と処理に取り組みました。(引用元:https://yage.ai/

そのために、全天をつなぎ合わせるためのパノラマ合成アルゴリズムを自ら開発し、実際に撮影・処理までやり切っています。

Gravity Astro ツールボックスでは、その成果を土台にしつつ、撮影者が「構図決め」に使いやすいように整理し、機材の画角表示やモザイク計画・出力まで一連でできるようにしました。

Camera Settingsで焦点距離センサーサイズなどを入力し、FOVを正しく表示したうえで、Mosaicの画角も見えます


Gravity Astro ツールボックスは、

 今夜の条件からおすすめターゲットを選び

 画角(FOV)で構図を確定し

 必要に応じてモザイク撮影を計画し

という一連の流れを、一本の導線としてまとめたツールです。

今後も、天文愛好家の皆さまの観測・撮影がよりスムーズになるよう、実用性を重視した便利なツールの開発を継続していきます。

ツールボックスへ

 

ブログに戻る

お問い合わせフォーム