【天体撮影ログ】12/22 福島・鹿角平観光牧場の遠征
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12月22日、店長の劉と弊店メンバーで、福島県の鹿角平観光牧場へ天体撮影に遠征しました。
この日は珍しく月明かりのない快晴。空の暗さと透明度に恵まれ、冬のオリオン周辺をじっくり狙える一晩になりました(現地は0℃前後まで冷え込みました)。
弊店スタッフは普段から天体撮影を楽しむメンバーで、機材は実際に自分たちで使って撮って確認することを大切にしています。今回も、近々リリース予定の新製品をいくつか現地に持ち込み、実運用の感触を確認しながら撮影しました。気づいた点は、今後の取扱説明書の改善・追記にも反映していく予定です。
まずは、まもなく発売予定のClearSky製ピラーから組み立ちます。高い剛性に加えて、ピラー内部にDCケーブルを内蔵しており、電源ラインをすっきりまとめられるのが大きな魅力です。さらに脚部の構造がよく、現地でも水平出しが非常にやりやすい印象でした。
その後、同じくClearSkyのST-17波動歯車赤道儀を架設し、メイン撮影として
- 鏡筒:SkyRover 86MA + 0.8xレデューサー
-
カメラ:ToupTek ATR2600C
の組み合わせで撮影を開始しました。

機材の調整では、Oasis Rose 電動フォーカサーを使用してピント合わせを行いました。まずクラッチを手動モードに切り替えて、おおまかに合焦させ、その後電動モードへ戻し、オートフォーカスで追い込みます。
クラッチ機構のおかげでピント合わせがとてもスムーズで、当夜は体感2分ほどでピント合わせ作業を終えることができました。現地での手早さはやはり大きな正義です。

メインシステムの設営後、もう一台、近々新製品として取り扱い予定のMove Shoot Move Nomadポータブル赤道儀も並行して設営しました。
写真は、メイン機材と星野機材の2セット並べた記念ショットです。遠征らしい雰囲気が出ていて個人的にもお気に入りです。

星景側は
Sony α7R Vとシグマ16-28mm F2.8 DG DNを搭載して実写を行いました。
写真中のサンプルは露光1分。追尾も安定しており、星像の流れは目立たず、良好な追尾結果が得られました。短時間でさっと撮れる星野機材は、遠征時のもう1セットにちょうど良いですね。今回はこぐま座流星群も狙ってみましたが、残念ながら流れ星を写し込むことはできませんでした。

帰宅後
SkyRover 86MAで撮影したデータを処理しました。
まずはPixInsightでAberrationInspectorを用い、元画像の星像を確認。
結果として、APS-C範囲ではチルト調整やバックフォーカス微調整を行っていない状態でも星が丸く、周辺まで安定した印象でした。後処理の自由度にも直結する部分なので、ここが素直だと安心感があります。

ダーク/フラットでキャリブレーション後、スタックを行い、DynamicBackgroundExtractionと色校正で下地を整えました。
仕上げ処理では、M78周辺の階調差を丁寧に出すことを意識しています。
マスクとHDRの手法を使い、M78の中心部と周囲の淡いバーナード・ループをバランスよくストレッチしました。そしてウェーブレット変換で高周波の星雲細部を控えめに強調、次にTGV Denoiseと軽くNoiseXTerminatorでノイズを低減させ、最後に StarXTerminatorを用いて星を逆ストレーチーし、少しだけ抑えて星雲を見やすくしました。
最終画像はこれになります。

撮影データ
鏡筒:SkyRover 86MA + 0.8xレデューサー
カメラ:ToupTek ATR2600C
露光:300秒 × 65枚
総露光時間:325分(約5時間25分)
カメラ設定:HCG高ゲインモード
Gain:100 / Offset:500
冷却温度:-10℃
次の新月には三角座銀河かアンドロメダ銀河を撮りに、またどこかへ出かけたいと思います。来月も良い夜空に恵まれますように。